不動産投資とK%
不動産投資において、K%は重要な指標の一つです。投資家が銀行との関係を理解し、より良い投資判断を下すための重要な指標でもあります。
今回は、このK%について詳しく解説します。
K%とは?
K%は、「年間の借入返済額(ADS)」と、「現在のローン残高」との比率を示す指標です。具体的な計算式は以下の通りです。
K% = 年間の借入返済額(ADS) ÷ 現在のローン残高
ここで、ADSは年間の借入返済額を指しますが、借入返済額の中には当然金利が含まれます。
そして期間を設けることによってその金利は分配され・・
になったりもします。
このK%は銀行がどれだけ収益を上げたかを「%」で表す為「銀行から見た利回り」と言ってもいいかもしれません。このK%が、自己資本利回り(FCR)を下回れば、「銀行の取り分」よりも「投資家の取り分」が多いことを意味します。
つまり、投資家はK%を用いて、自身の収益と銀行の収益を比較し、投資が適切であるかを判断することができます。
K%の活用
一般的に融資は「金利が高いか・低いか」で判断されがちですが、K%を用いることでより深い分析が可能になります。
以下に具体的な例を挙げて説明します。
以上の内容で、2パターンの融資を想定した場合を考えてみましょう。
一見すると金利が安い「A」の方が有利に見えます。
しかし、K%を算出すると・・・
となります。
この結果から、K%が低い「パターンB」の方が有利であり、「A」よりも「投資家の取り分」が多いことがわかります。さらに、「B」の年間返借入済額は約114万円少ないので、5年続ければ600万円近い開きが生まれます。
このように、K%を把握することでキャッシュフローの有利、不利を客観的に判断できるのです。
まとめ
不動産投資はフルローンが有利、との解釈が広がり一般的になりつつありますが、K%によっては、フルローンが不利になり得ることもあります。K%は、投資家が銀行との関係を理解し、より良い投資判断を下すための重要な指標です。K%を理解し活用することで、より良い不動産投資を心掛けましょう。